情熱のカラク【38】決着
清水総料理長に呼ばれた永江ベーカーチーフ。
シェフルームから出てきたのは2、30分後でした。
朝出しのケーキ作りも終わり、今か今かと永江チーフの帰還を待っていたベーカー部門の四人。
『冨高、良かったよ!』戻ってきた永江チーフは笑顔でした。
清水総料理長の話では、
守衛さんから昨夜厨房を一晩中使用する許可が出てなかっ事を永江チーフは注意され、、
清水総料理長からは新入社員を一晩中?夜遅くまで働かせた理由を、仕事が終わらなかったのか?練習だったのかの確認をされたそうです。
会社というものは効率も重視する場所で、時間通りに仕事が終わらないのも管理能力不足とみなされるんですね。
私が個人的にやった事が、飛んだ迷惑をかけてしまったようですが、永江チーフが事情を話すと総料理長も理解していただけたそうです。
ただ、これからは事前に報告するようにと念を押されました。
カラクのケーキを大量に焼いた件は、、
明日から急に大人数の会議が何件も続く事になり、その会議に使うお菓子を急遽作れないか?どうするか、との相談がメインだったようです。
永江チーフはふたつ返事で、
『カラクだったら作れますよ。』と会議用のケーキの打ち合わせをして来たそうです!
本当、今回は正に失態をやらかしたと思ってたら、、
1,000個以上のカラクケーキは全ての会議のお茶菓子として使われ、残った僅かなケーキもホテルのショップで販売。
従業に買ってもらったりする必要もなく、全てのケーキが完売しました!
なんとそんな注文が偶然が起きるんですね!
※本当にあった実話なんですよね。
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