2015年07月24日
伊豆高原へ【41】七人の敵
伊豆高原の知り合いのペンションへ遊びに行き、昼飯を作る事になり、
森田と私で昼メシで勝負しょう!となりました。
男たる者、
いつ勝負を挑まれるか分からない料理の世界。勝つか負けるかわからない勝負でも、受けないとなると男がすたります!
いつ勝負を挑まれても良いように、常に心を整えておかねばなりません……なんて笑
私の実家は水産業を営む漁師。海で生きてる商売人で危険な仕事だったのか、
『男は家を一歩でれば七人の敵がいるから気をつけろ』と何かにつけて言われて育てられ
『板子一枚下は地獄じゃあ〜』と言って、
今日仕事に(海に)出たら無事に帰ってこれるかわからんのじゃ。やけん毎日真剣に生きれ!!
それがお前の真剣かぁ!とよく怒鳴られてました。
小学生の頃、
海の上の桟橋や船上でお手伝いをさせられてる時、急にぶつかって来て海に落とすんです!
『板子一枚下は地獄じゃ!』って、スパルタですよね。
『冨高家はライオンの子供を谷から落として、這い上がって来た子だけ育てるんじゃあ。』と。
子供同士でメンコをして負けてメンコを取られて帰って来たら、、
『取り返してこい!!俺が汗水流して儲けた金で買ったメンコじゃろうが〜!』とね。
無茶苦茶な親ですよね!?
でもね、お陰でこの世界で修業しても大変だと思った事は無いんですよ、怖い先輩なんていませんでした。父を超える人には出会いませんでしたね。
子供の頃はなんて厳しい理不尽な無茶苦茶な親だろう…。と思いましたね。でも社会に出ても理不尽な無茶苦茶な事は以外と多いんですよね。
私の飽きっぽく堪え性のない性格を親は見抜いてたんでしょうね、きっと。
厳しく育ててもらって少しは根気強くなったのかも知れません、今では感謝してます。
もうあの頃の様に厳しさも無くなり、孫には甘い高齢の父ですが、やはりたまに厳しいことを言って孫たちには今だに恐れられてますね笑
ちょっと話しが大分それましたが。
職人や料理人は競ったり勝負したりするのが好きなんですよね。逆に競う気持ちが無くなると成長も止まりますよね。人と競うのでは無くても、自分自身との戦いみたいな部分も有りますね。
伊豆高原の高橋さんの経営するペンションは、予想以上に大きかったですね。
ペンションと言えば女の子が泊まるようなカワイイ感じかと思ってましたが、オーベルジュまではないですか、かわいいんですが、洗練されてました。
ペンションの新しい厨房を借りて森田はホテルの朝食で覚えたプレーンオムレツを手際よく作りました。流石の出来上がりでした。
私は…スペイン料理のトルティージャ(スパニッシュオムレツ)を作ろう!と、考えたのですがオムレツばかり食べるのも面白くないなと思い、、
スペイン料理のマッシュルームのタパス料理を作りました。
マッシュルームのアヒージョに似た料理で、ベーコン、マッシュルーム、赤ピーマン、ニンニクをオリーブオイルオリーブオイルで炒め、くり抜いたマッシュルームに炒めた具を入れるタパス料理ですね。

Posted by トミ at 00:17│Comments(0)
│①はじまり(修業時代)編
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