2015年08月02日
新たな扉【45】
9月から浜田さんはレストランに戻り、
ベーカーでは新入社員の三人が中心になり業務を進めるようになりました。
仕込や菓子の製造の予定を立てたり、在庫管理をしたり、、。当たり前なんですが、菓子を作ることも大事なんですが、菓子作り以外の事もそれ以上に重要なんですね。
明日の予定を立てたりスケジュールを組んだりするのは、自然と男性陣の草刈さんと私の役割になり、女性の伊南さんが在庫管理や発注など事務的な事を受けおってくれてました。
浜口さんが居なくなって数日後、
『冨高、ちょっといい?』と、永江ベーカーチーフから声をかけられました。
浜田さんが居なくなってチーフを補佐するリーダーを決めようと相談をされました。
『冨高やらない?』チーフから単刀直入に聞かれました。私は何でも積極的にチャレンジしてましたから、やる気を買われたんだと思います。が、
『いやぁ、自分ですか…。』私は自分の気持ちを正直に伝えました。
草刈さんは私と伊南さんより年上で、製菓学校卒だし私より適任者では。
リーダーをどちらにするか?伊南さんは女性ですしちょっと負担になるかも知れません。
私と草刈さんで話し合い、私は辞退し草刈さんにリーダーになってもらう事になりました。
リーダーには興味がない私は、菓子作りに専念する事にしか興味が無い事がわかりました。
新しい菓子の本を書店で見つけるとまめにチェックし、高価な洋菓子の専門書も購入し、就業後にホテルの厨房で試作してみたり、、。
あの頃はネットもPCも携帯もまだ普及してませんでしたから書籍が1番の情報でした。
調べたり試作をすればする程、今度は新たな疑問が湧いてくるんですね。。
本や雑誌に載ってるケーキはどうやって作るんだろう…
東京の洋菓子店はどんなケーキを作って、自分達ぐらいの年齢の菓子職人はどんな仕事をしてるんだろう……。
リーダーになるか、ならないかを経験し、
サテライトホテル以外の新入社員やベーカーがどんな仕事をしてるのか?気になり始め、この気持ちがどんどん大きく膨れはじめたんです!!
そんな時は仕事が終わっても真っ直ぐ帰らず、アパート近くの根岸森林公園に寄って、ベンチに座って考え事をしたり、公園をランニングしたり、、悶々としていました。。。

横浜根岸森林公園
Posted by トミ at 23:53│Comments(0)
│①はじまり(修業時代)編
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