2016年05月12日

根岸線 桜木町【75】


練馬区富士見台にあるパティスリー・ド・レカンの工房で働きだして2年が経ちました。1990年の頃でした。


ある日、休憩時間に先輩が新聞を広げて、ため息を吐きながら話しかけてきました。

『冨高、湾岸戦争 が遂に始まっちゃったなぁ…。』

『これからの時代は何が起こるかわかんねぇよなぁ⁉︎ やりたい事はやっといた方がいいよ。』


埼玉県上尾市出身の川村さんは、兄貴の様に歯に絹着せず何でも遠慮無く言ってくれる先輩でした。


『横浜の新しく出来るホテル、受けるの⁉︎』


私は、横浜の桜木町に建設されてるホテルを毎日横目に見ながら、電車通勤をしていました。
横浜の石川町駅から練馬の富士見台まで、電車を3回乗り換え、約二時間の通勤時間に飽き飽きしていた日々でした。


『はい、願書は出しました。ここにいても小金ちゃんとも合わないですしねぇ…。』と、川村さんに答えました。


毎日、通勤電車から見える桜木町の膨大な敷地が少しずつ整備され、奇抜なホテルが建設されつつ有りました。


あの頃の1980年代終わりの電車から見える桜木町は、何もない港町でした。広い造成された土地の中にコスモワールドと言う観覧車のある小さな遊園地があるだけでした。。





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